超音波、動脈硬化、心電図など統合一元化できます

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2013年5月28日火曜日

。「在宅医療が大切」なのではなく、生きること、その人が活躍できる場を作ることが大切だと

第4回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会 東大、今秋から在宅医療の臨床実習を開始 「診察室を出よ、そして街をみよう」シンポ ________________________________________  第4回日本プライマリ・ケア連合学会学術集会の5月19日のシンポジウム「地域医療の現状と未来を考える―診察室を出よ、そして街をみよう―」で、東京大学高齢社会総合研究機構准教授の飯島勝矢氏は、在宅医療における「医育機関」の重要性を強調。教育・研究・臨床の各視点から在宅医療への取り組みを強化していくとし、その一環として、東大では今年11月から、「新クリニカルクラークシップ」(臨床実習)として地域医療実習を開始することを説明した。  対象は、医学部5年生の後半から6年生の前半の学生。高齢社会総合研究機構が手掛ける千葉県の「柏プロジェクト」をフィールドとし、1グループ6人で2週間単位で行う。診療所の外来診療だけでなく、在宅医療での実習に力を入れるのが特徴。多職種連携の在り方、さらには地域を広く診る視点を学ぶ臨床実習ができるプログラムを予定している。  「アーリー・エクスポージャー(早期臨床体験学習)が重要。最終的には、外科医、循環器内科医などになるにしても、在宅医療の現場を1回見ておき、“脳の引き出し”を用意しておくことが必要。訪問診療や訪問看護に同行するほか、ソーシャルワーカーなどに1日密着し、地域医療がどんなプレーヤーから成り立っているかなどを学んでもらう」(飯島氏)。在宅療養支援診療所などで研修する医師との交流の場も設ける予定だという。  「柏プロジェクト」は、2010年にスタート。超高齢社会に対応するため、東大、行政、医師会など関係者が一体となって、住宅政策と連携した総合的な在宅医療福祉システムの構築と政策提言を進めるためのモデル事業だ。飯島氏は、2025年には75歳以上人口が2割を超え、高齢世帯の7割が独居・夫婦のみとなる見通しであることを踏まえ、(1)「生活の場」に医療と介護を、(2)生きがい就労、(3)住まいと移動――という三つの柱からプロジェクトに取り組んでいるとし、関連する人材育成の重要性も強調した。今回の臨床実習はその一環であり、東大が、柏市医師会と共同で、医学部教育に取り組んでいくという点でも、興味深いチャレンジと言える。  「リフォームでは済まず、リセットが必要」  シンポジウムではそのほか、国立長寿医療研究センター理事長の大島伸一氏、千葉大学医学部附属病院高齢社会医療政策研究部副部長の藤田伸輔氏、NPO法人ささえる医療研究所理事長の村上智彦氏が講演。  共通していたのは、超高齢社会を迎え、従来の「治す」中心の医療から転換する必要性を強調していた点だ。  大島氏は、20世紀型の「治す」医療は、人口の高齢化に伴う疾病構造の変化から、限界に来ているという持論を展開。「病気には治る病気と治らない病気とがある」「老化は治せない」「人は必ず死ぬ」とし、「医療の中に生活がある」のではなく、「社会生活の中の医療」という視点から取り組む重要性を強調。「リフォームではなく、リセットしなければ対応できないほどの大きな転換期にある。その中でプライマリ・ケア医が果たすべき役割はおのずから見えてくる」(大島氏)。  大島氏は、さらに専門医制度の問題にも言及。まず基本的な考えとして、専門医には、社会的責任と公共性の背景の中で、自分たちの業務の質を担保することが求められるとした。大島氏は、「私自身は、専門医制度は、ジェネラルなものから専門化していく際に、その技術を評価していく、あるいは質を担保していく意味で、必要だと考えていた。したがって、総合医(総合診療医)にも専門医制度が必要なのか、その理論構造がよく分からない。総合医とかかりつけ医はどこが違うのかも分からない」との私見も述べた。  シンポジウムの座長を務めた、日本プライマリ・ケア連合学会理事長の丸山泉氏は大島氏の総合診療医への私見に反論。1978年の第1回プライマリ・ヘルス・ケアに関する国際会議(WHO、UNICEF主催)で「アルマ・アタ宣言」が採択された時から、総合診療医の専門医志向はあったと説明。以降、長年、全人的医療や多職種協働の医療に取り組んできたとし、「(総合診療医は)これまでの専門医療に対するアンチテーゼであるかもしれない」と大島氏に理解を求めた。  「治す医療」から「支える医療」へ  藤田氏は、高齢社会における「医療とは何を目的とするか」と問いかけ、「病気を治す」だけでなく、「苦痛を取り去る」重要性も強調。「苦痛」とは、「社会や家族からの過剰な期待、本人自身のゆがんだ意識、社会から無視されること、自分の存在意義の喪失」であるとした。「在宅医療が大切」なのではなく、生きること、その人が活躍できる場を作ることが大切だと説き、「新(真)GP General Practitioner」に求められるのは、「治療だけでなく、QOLを高め、自分の人生を肯定して死ぬことができる環境を提供すること」「地域疾病(健康)管理」であり、地域全住民の健康を守る、受診患者の生活改善支援、受診中断患者の支援、未受診者の支援、罹患・発症予防など、従来の医療の枠にとどまらないさまざまな取り組みが必要だとした。  村上氏は、「支える医療」という視点から、街作りの中における医療の在り方として、財政破綻した夕張市の医療の再建や、現在の岩見沢市での取り組みを紹介。夕張市では、キュアよりもケアを重視するなどの視点から予防医療などに取り組んだ結果、救急搬送は全国レベルで見れば、過去10年で1.5倍になっているが、夕張市では半減、肺炎球菌ワクチンの接種開始で肺炎の死亡率も半減、2006年度までは右肩上がりだったが、2007年度以降、高齢者一人当たりの医療費は減少傾向にあると説明。村上氏は、高齢化率が27%と全国平均に近い岩見沢市で昨年から、全国のモデルとなるべく、新たな取り組みを開始している。

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